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プロテインディスペンサーの特許取得計量機構とは?技術の中身を解説

「プロテインディスペンサー」と検索すると、いくつかの製品が並びます。見た目は似ていても、中身の機構には製造元ごとに差があります。

ALENNEのプロテインディスペンサーは、計量機構について日本国内で特許を取得しました(特許第7580860号)。2024年5月の出願から、半年以上の審査を経て、米国の先行特許とは独立した構造として権利化に至っています。

以下、何が新しいのか、どんな仕組みなのかを順に見ていきます。

一般的なディスペンサーが抱える課題

そもそも、なぜ特許が必要だったのか。市販されている粉体ディスペンサーには、解決しきれていない2つの課題があります。

粉漏れ

レバーやハンドルを動かして粉を取り出す構造の場合、内部の可動部分から粉がわずかに漏れます。漏れた粉は機構の隙間や周囲に少しずつ蓄積し、やがて操作部から外に零れ落ちる。プロテインのようにサラサラしたパウダーほど、この問題は顕著です。

「キッチンに置いたら周りが粉だらけになった」というレビューが、海外の同種製品にも見られます。

粉が飛び散る・こぼれる原因については プロテインがこぼれる問題、もう終わりにしませんか? で詳しく解説しています。

計量のばらつき

もうひとつは、出てくる量が安定しないこと。粉体の流動性が低いと、貯留容器の出口付近でブリッジ(粉同士が橋のように固まる現象)やラットホール(一部だけ流れて穴ができる現象)が起こり、所定量を取り出せなくなります。

プロテインは粒径や湿度で流動性が変わりやすく、季節やパウダーの種類によって計量精度がブレやすいパウダーです。

4つの工夫で解決

ALENNEは、この2つの課題を4つの構造的工夫で解決しました。粉の流れる順に見ていきます。

① ホッパー内でアジテータが粉を均一にかき混ぜる

貯留容器(ホッパー)の中には、レバー操作と連動して回転する攪拌羽根(アジテータ)が組み込まれています。

プロテインのような流動性の低い粉は、放っておくと容器内で偏ったり、出口付近で詰まったりします(ブリッジやラットホール)。アジテータは粉を常にかき混ぜることで、出口付近の流動性を保ち、下にある収容筒へ一定量の粉が安定して落ちる状態を作ります。

羽根は2種類。長い羽根(容器の内壁に沿って動く)と、短く太めの羽根を組み合わせ、攪拌力のバランスを取る設計になっています。

② リング型のスペースに粉を閉じ込める

ホッパーの真下、本体ケースの内部には、円形のリング状の凹みが設けられ、粉を取り出す通り道を完全に囲い込んでいます。この空間は外周(外筒)、内周(内筒)、底面の3面で構成され、粉の通る道が物理的に閉じ込められています。

可動部分が接触するのはこのリング内部のみ。漏れた粉も外に零れる経路がありません。

③ カバー板で「取り出し中の粉」を抑える

リングの中を6本の小さな収容筒(粉を貯める筒)が回転し、ホッパーの真下を通る時に粉を受け取り、取り出し口の真上で粉を落とす仕組みです。

ここで重要なのが、リングの上に取り付けられた中蓋。中蓋は2つの役割を持ちます。

  • カバー板:取り出し位置にいる収容筒の上をしっかり覆う
  • 開放部:ホッパーの真下に開口があり、粉をスムーズに収容筒に導く

カバー板があることで、収容筒が粉を運んでいる最中に、ホッパー側の粉が混ざり込んだり、計量量がブレることがありません。

④ 擦切りでさらに精度を上げる

カバー板と開放部の境目には、収容筒の口を「擦切る」専用の部位(擦切り部)が設けられています。すりきり一杯まで入った粉が、回転中に余分を削ぎ落とされる構造です。

これにより、レバー操作1回ごとのばらつきが小さく抑えられます。

開発の試行錯誤の経緯については 19回の試作で辿り着いた計量機構 でも紹介しています。

7つの請求項で守られる独自性

特許第7580860号は7つの請求項で構成されています。簡単に整理すると以下の通りです。

  1. 基本構造(ケース・軸・収容部・中蓋の組み合わせ)
  2. 操作系(ハンドルとラチェット機構の動き)
  3. 擦切り部の存在
  4. 擦切り部の具体的な形状
  5. アジテータ(攪拌羽根)の構成
  6. 攪拌羽根の具体的な形状
  7. 収容筒の内幅が下に向かって広がる構造

この7項目が組み合わさることで、粉が漏れず、安定した量を取り出せる構造として保護されています。一部だけ真似されても、全体としてのコピー品は作れない仕組みです。

米国の先行特許との違い

ディスペンサー型の粉体取り出し器具には、米国に先行特許があります。ただしその構造には、レバー操作に伴って粉が機構の隙間から漏れ、さらに本体外側のレバー窓から零れ落ちるという既知の課題があります。

ALENNEは、この問題を回避できる構造として、リング状凹部とカバー板を組み合わせた新しい仕組みを提案。米国の先行特許とは独立した構造として、日本国内で権利化されました。

米国でも特許出願中

ALENNEのプロテインディスペンサーは、米国市場での販売も視野に入れており、2025年1月に米国特許庁へ出願済みです。日本で取得した権利を、グローバルでも順次広げていく方針です。

真似できない構造を、毎日のキッチンに

スプーン計量から解放されるだけなら、安価なディスペンサーでも実現できるかもしれません。ただ、漏れない・正確に出る・耐久性のある構造を求めると、選択肢は限られます。

ALENNEプロテインディスペンサーは、独自の計量機構で日本特許を取得した、現時点で唯一の選択肢です。プロテインの計量にストレスを感じていた方は、ぜひ一度試してみてください。


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